中島さまのガーデンリフォームのきっかけは、「庭の手入れが大変だった」ということでした。鬱蒼と茂っていた高い木々のため、南向きでありながら、なかなか日の光が届かなかった暗い庭。それを近所の自然とマッチさせながら、明るく、かつ使える庭にしたいという希望をお持ちでした。

　そこで中島さまは、自分なりに研究を重ね、漠然としたイメージを業者さんと何回か打ち合わせることで、ご希望だったヨーロピアンガーデンを形にしていきます。


　お庭はまず、石で囲まれていた小山部分を平らにし、鬱蒼と茂った高い木々を外へ搬出。中島さまが求めていた日当たりの良さを確保しました。

次に小山のあった部分には、明るめの茶色レンガでアール状のアーチを描いた壁を作成。地面の部分には枕木を引き、その間には芝と玉竜を植えました。

この玉竜、実は以前の日本庭園に植えられていたものを再利用しています。薄い緑の芝と濃い緑の玉竜の濃淡が実に新鮮です。一石二鳥を兼ねた、さりげないプロの技といえるでしょう

　再利用したのは玉竜だけではありません。小山の土止めの役目を果たしていた岩は、レンガの壁の後ろ側に積み上げ、あたかもロックガーデンのような趣をかもし出しています。この作業は庭にまで車が入れなかったため、すべて人力で行ったそうです。

　夜にはレンガのアーチがライトアップで照らされ、玄関からのアプローチからもその美しいアールが目に入ります。もちろんリビングから眺めても心癒されるトータルバランスの高いお庭となりました。「朝起きてから庭を眺めるのが日課になりました」と語る中島さまの言葉が、それをすべて物語っていることでしょう。

　中島さまが漠然と抱いていた「眺めるだけの庭から“使える庭”への変貌」はこうして実現しました。これからは、ハーブや花が咲く植物を植えてもっと明るくしたいと語る中島さまの「ガーデニング」は、まだまだ現在進行中のようです。